2010年7月10日

板井の「中盆」を読む(3日坊主57巡目ー3)

実は板井圭介「中盆」読んだのです。
中盆―私が見続けた国技・大相撲の“深奥”/板井 圭介

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なんというか…

刺激が強かった。

板井がどのように八百長に手を染めていったのか、
当時の角界の八百長の横行していた状況をメインに書かれていますが、
それに限らず暴力団との繋がりや麻薬の使用、野球賭博、相撲賭博にすら言及。
現在角界で問題になっていることはこの当時(10~20年位前?)から既に起こっていることで、
マスコミが騒いでいる話題は昔から何ら変わっていないのだなァ、と、そう思いました。

角界の体質も当時から何も変わっていないのですが、
時代の変化に伴って、世間の問題意識(捉え方?)も変わってきているのだと思います。
だから、相撲協会も今になって窮地に立たされている、変化の必要がある、
事が鎮まるのを待つだけでは許されない状態にあるのでは、と思います。

板井の自伝的観点から感想を書くと…
幼少期の経験や体験談を、すべて
「あの頃から無気力が…」
「練習嫌いで…」
など、八百長相撲に結びつけている…
それが爆笑できて面白い。
普通は幼少期のエピソードからこんなに当時から凄かった、という話の流れになるはずなのに、
すべてが八百長なんだもん、
幼少期の行動までを責めなくても…と思うと、
本の構成がわざとらしくて笑えてきます。

思うに、この本にはゴーストライターがいる気がする。
文章構成がうますぎて、とてもでないけど本人が原稿全て書いたとは思えなくて。
板井本人にインタビューをとって、それをもとに誰かが文章で表現したんじゃないかなぁ。
ここまでうまく暴露本を書けるほど頭良ければ、
ジャーナリストにもなれますよ。

そんなことで、まだまだ思うことはあるのですが、
とりあえずこんなところにしておいて、
書きたいことがあったらまた追記します。

恐らく、今後も引退力士の暴露本は発行され、
相撲協会はその姿勢を問われ続けると思うけれども…
相撲協会の未来に幸あれ。